ホヤの呼吸に関わる微少な運動性の毛「繊毛」が、刺激を受けて止まるメカニズムについて、人間の脳や免疫系で重要な役割を果たしている「α7型アセチルコリン受容体」が作用していることを、弘前大学農学生命科学部の西野敦雄准教授と卒業生の城倉(じょうくら)圭博士ら研究グループが解明した。同受容体は、アルツハイマー病や統合失調症の発症に重要な役割を果たすことで知られる分子で、研究成果は3月27日付の英科学雑誌「Journal of Experimental Biology」誌に掲載された。
繊毛は、人間の気管や腎臓、輸卵管などにもあり、吸い込んだほこりなど異物、尿、卵を器官からかき出す役割がある。繊毛運動はほとんどの動物が行う生理現象で、同運動がうまくできなければ、腎臓に球状の袋ができる「腎嚢胞(じんのうほう)」など、さまざまな病気の原因になることが分かっている。
ホヤの繊毛が刺激で動きを止めることは広く知られているが、なぜ止まるかは解明されていなかった。そこで同研究グループは、ゲノム(全遺伝情報)解析の結果、無脊椎動物の中で最も脊椎動物に近いことが分かっているホヤの一種「カタユウレイボヤ」のエラで、同受容体が神経伝達物質(アセチルコリン)を受け取り、繊毛の動きをピタリと止める働きを持つことを確認した。さらに、同物質の濃度により、繊毛の動きが止まる時間が変わることも分かった。
同研究は、ホタテなど海洋生物の健康状態を確認することや、医学生理学上さまざまな課題解決の糸口につながる可能性がある。西野准教授は「繊毛の停止時間がどのようにコントロールされているか、さらに研究したい」としている。
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