【香港=木原雄士】香港警察は18日、多数のデモ隊が立てこもっていた香港理工大学に突入し、少なくとも24人が負傷した。警察の発表によると、週末以降の逮捕者は154人に上った。一方、香港の高等法院(高裁に相当)は18日、政府が制定したデモ参加者のマスク着用を禁じる「覆面禁止規則」が憲法にあたる香港基本法に違反しているとの判決を下した。
理工大は九龍半島の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)に近い場所にあり、最寄りの紅●(ホンハム、●はいしへんに勘)駅周辺には日本人も多く住んでいる。学生らは先週初めからキャンパスに寝泊まりしながら、周辺道路を障害物で封鎖するなど過激な抗議活動を展開していた。
警察は17日に大学を包囲して大量の催涙弾を撃ち込むなど攻勢を強め、18日未明に「武器の使用をやめなければ実弾で反撃する」と警告した。18日午前5時半(日本時間6時半)ごろには校内への突入を試み、学生らの激しい抵抗にあった。警察は大学敷地内への突入は否定し、周辺の道路で逮捕や強制排除を進めたと説明した。
一部の学生は警察や大学当局の求めに応じてキャンパスから退去した。ただ、香港メディアによると、校内には約500人の学生が立てこもってるとみられる。尖沙咀や大学周辺の道路では18日午後もデモ隊と警官隊の衝突が相次いだ。
デモ隊は理工大の近くにある九龍半島と香港島を結ぶ海底トンネルも封鎖し、車が通行できない状態が続いている。香港政府は18日に続き、19日も小中学校などすべての学校を休校にすると発表した。幼稚園の休校は24日までになった。
香港の高等法院は覆面禁止規則が香港基本法に違反するとした根拠について「デモ参加者の捜査や訴追のための合理的に必要な範囲を超えている」などと指摘した。同規則は過激なデモを受けて、政府が10月に立法会(議会)を通さない異例の手続きで決めた。規則制定後も覆面姿でデモに参加する人が多く、効果は疑問視されていた。香港警察は判決を受けて、規則の適用を当面見送る方針だ。
香港では6月から「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模デモが続いてきた。政府は条例案を撤回したが、警察の暴力行為を追及する独立委員会の設置や、民主的な選挙を求める声が拡大。11月に入りデモに絡む初の死者が出て、若者らの反発が一段と強まっていた。
2019-11-18 08:52:50Z
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