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<WEBで!こうち総文>(3)自然科学部門 鳥栖高校科学部 - 佐賀新聞

ミジンコの研究などを発表する鳥栖高科学部の(左から)青木亮さん、谷ノ口祐弥さん、山口桐子さん、能塚杏海さん=鳥栖市の同校

ミジンコの研究などを発表する鳥栖高科学部の(左から)青木亮さん、谷ノ口祐弥さん、山口桐子さん、能塚杏海さん=鳥栖市の同校

 鳥栖高科学部は自然科学部門の物理、ポスターの部に2点出展する。電気を発生させる装置「圧電素子(あつでんそし)」の研究を発表する動画とミジンコの研究をまとめたポスターの画像を公開している。

 圧電素子は力を加えると微量な電流が流れる装置。ライターやスピーカーなどにも使われている。素子にかける圧の変化で電流がどう変わるか、素子のつなぎ方は直列と並列でどちらが効率的かなどを研究した。

 圧電素子で改善したいのは、電灯がない校内自転車小屋の環境だ。3年の能塚杏海(あゆみ)さんは「廊下や体育館など生徒が床を踏みしめる場所で発電し、自転車小屋を照らせたらいい。環境にも、部活で帰りが遅くなる生徒にも優しい」と力を込める。

 まずは発光ダイオードを光らせることが目標だったが、今年はそこまでたどり着くことができなかった。3年の青木亮さんは「何もない所から、実験を重ね文献に当たって少しずつ進めてきた。研究を後輩にも引き継いでほしい」と話す。

 ミジンコの研究は、幼体で二つある複眼が成体では一つになることに疑問を感じたのがきっかけ。解剖や機能を調べ、複眼が一つになる理由を探った。

 ミジンコになみなみならぬ愛情を注ぐ先輩から引き継いだ研究で、3年の山口桐子とうこさんは文系クラスながら「やってみたら楽しかった」と笑顔を見せる。3年の谷ノ口祐弥さんは「高校でできるレベルはやり尽くした」と胸を張る。

 同部では、短くなったチョークの再生やジョロウグモの生態、有明海の潟にある泥の作用など、それぞれが興味関心のある事柄を追求する。能塚さんは「未知のこと、好きなことを探求するのが自然科学。知識を得て新たな発見に出合うことは、何よりも楽しい」と目を輝かせる。(花木芙美)

■自然科学部門 

自然科学に関する研究や観察に取り組む全国の高校生が、テーマを踏まえて研究成果を発表する。佐賀県内からは、鳥栖高のほか佐賀西高サイエンス部が化学の部、東明館高サイエンス部が生物の部、佐賀北高地学部が地学の部でそれぞれ研究成果を公開する。

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