週刊少年ジャンプ(集英社)の科学をテーマに扱うマンガ「Dr. STONE(ドクターストーン)」がヒットしている。新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校中に注目が集まり、2020年3月度(3月2日~4月5日)のオリコン調べでは42.5万部の売り上げ。1巻発売から現在までに累計発行部数800万部以上を達成した。なぜ、今科学なのか、徹底した「読ませる」戦略を、原作の稲垣理一郎氏と科学監修を担当するくられ氏に聞いた。
※日経トレンディ2021年1月号の記事を再構成
Dr. STONEの舞台は、謎の現象により、全人類が一瞬で石化してしまった世界(ストーンワールド)。石化から数千年後に目覚めた天才高校生・石神千空が、仲間と共に科学の力を使って文明を復活させ、石化の謎に迫っていくというストーリーだ。文明がリセットされた世界には、電気やスマホ、病院、車などのインフラは存在しない。千空は頭にたたき込んできた科学の知識を使い、火薬や鉄、ラーメン、発電機などを次々に発明していく。
原作者の稲垣理一郎氏は、週刊少年ジャンプで累計発行部数2000万部を超える、アメリカンフットボールを題材にしたマンガ「アイシールド21」の原作も担当。ヒットを飛ばした経験を生かし、約10年ぶりの作品に挑んでいる。科学ライターのくられ氏が監修として参加する。刊行50年を超える同誌において、科学をテーマにしたマンガは初だ。
稲垣理一郎氏(以下、稲垣氏) 少しずつ積み重ねたものが最終的に形になるカッコよさを描きたいと考え、イメージと重なったテーマが科学でした。僕はキャラクターの設定から考えるのですが、キャラクターがすごく地道だったら面白いと思っていて、派手なヒーローよりは人知れず社会を支えているエンジニアにグイグイ引かれるんですよ。長年、理系の勉強をしてきて、会社で地味に研究をし、ほんの少しずつ積み重ねたものが最終的に形になっていく。それってすごくかっこいいことなんだ、ということを少年マンガで描いたら面白いな、と。
人類がリセットされた世界で、一から一歩ずつ文明を積み上げていくヤツがいたら…ということを最初に考えたのですが、実はテーマを科学にするとは決め切っていませんでした。読者が脱落しないように科学ネタを小出しにしていって、読者の反応が悪かったら科学を諦め、「君が無人島に行ったらどう生き残る」といった、サバイバルものにも変更できる構造にしておいたんです。
くられ氏(以下、くられ氏) 僕は、稲垣さんから「こういうものは作れる?」と聞かれたことを、自分の知識や周りの専門家の意見を基に検証していく役割なのですが、途中からはサバイバルものになるだろうなと思っていました。最初の科学ネタは2話に入っています。石化した鳥を復活させるべく、硝酸と酒を混ぜて工業用の腐食液「ナイタール液」をつくる話です。
稲垣氏 これで様子をみると、ポンと人気が上がったんです。さらに10話目で千空の小学生時代の科学少年らしさを描いたらまた上がったので、ここで行けると確信しました。それ以来このマンガは「科学クラフトアドベンチャー」と言うようになりました。読者の反応を見つつ進めてきたんです。
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December 03, 2020 at 03:04AM
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