愛媛県警松山東署が松山市の20代女性を窃盗容疑で誤認逮捕した問題で、県警は3日、篠原英樹・県警本部長らが県議会スポーツ文教警察委員会に出席し、調査結果を報告した。「取り調べの過程で尊厳を著しく侵害するとともに、ことさら不安を覚えさせ、また困惑させかねない言辞(言葉遣い)があったことも確認された」と不適切な取り調べを認めた。一方、「自由な意思決定を阻害する、とまでは認められなかった」とし、自白の強要については否定した。
事件は今年1月に発生。松山市内でタクシーから現金約5万4000円が入った運転手のセカンドバッグが盗まれた。女性は「ドライブレコーダーに映った女と顔立ちが似ている」などとして7月に窃盗容疑で逮捕され、松山簡裁に勾留請求が却下されるまで2日と3時間半にわたって身柄を拘束された。
誤認逮捕を県警が公表した後、女性は代理人弁護士を通じて手記を公表し、「就職も決まってるなら大事(おおごと)にしたくないよね?」「認めないと終わらないよ」などと自白を強要するかのような取り調べを受けたと告白。これを受けて、県警が取り調べ方などについて調査していた。【中川祐一】
2019-10-03 06:20:00Z
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