国家安全保障最高評議会のアリ・シャムハニ書記(海軍少将)は30日に行われたファクリザデ氏の葬儀で、襲撃犯は「電子機器を使って」ファクリザデ氏の車を襲ったと説明した。
イスラエルはこの疑惑について公でコメントしていない。
ファクリザデ氏は2000年代初め、イランの核開発計画で重要な役割を果たした。イラン政府は一連の核開発事業はすべて平和利用のためだと強調している。
西側諸国は核兵器の開発を阻止するため、イランに制裁を科している。
暗殺の経緯は一転
事件の事実関係についてイラン側の説明は二転三転しているが、ファクリザデ氏の乗った車はテヘラン東郊のアブサルド付近で銃撃され、そこで同氏は致命傷を受けたようだ。
また襲撃の際、日産自動車製の小型トラックに積んであった爆弾が爆発したとも報じられている。
ソーシャルメディアに投稿された写真では、犯行現場の路上に多数の銃痕が残る車体やと血痕が見て取れる。
イラン国防省は当初、7人の銃撃犯とファクリザデ氏のボディーガードの間で銃撃戦があったと説明していた。
また、「テロリストだとされる3~4人が殺された」という目撃情報も伝えられていた。
しかしイランのメディアはその後、ファクリザデ氏は「遠隔操作できる自動小銃」か「人工衛星から操作された」武器で殺害されたと報じた。
シャムハニ少将は葬儀の場で、「特別な方法」を使った遠隔操作による襲撃だったと認めた。
「電子機器を使った非常に複雑な計画で、現場には誰もいなかった」
また、イランの情報機関や治安部隊はファクリザデ氏の暗殺計画に気付いており、犯行の場所まで予測していたと語った。
犯人については、国外の反政府勢力「ムジャヒディン・エ・カルク」とイスラエルだと名指しした。
イスラエルのエリ・コーヘン情報相は30日、ラジオ局の取材で、ファクリザデ氏殺害の犯人に心当たりはないと話した。
米誌フォーブスの記事によると、中東では現在、遠隔操作が可能な機関銃や地上兵器が広く使われている。
軍隊では戦闘用車両に積載して利用するが、戦闘組織などは普通車に乗せたり、柱などにくくり付けたりして使っているという。
ファクリザデ氏はなぜ標的に?
ファクリザデ氏はイランで最も著名な核科学者で、イラン革命防衛隊の幹部だった。
イスラエルや西側の安全保障筋は、ファクリザデ氏がイランの核開発計画を主導してきたと考えてきた。
物理学教授のファクリザデ氏は、1989年にイランが極秘で発足した核兵器研究計画「プロジェクト・アマド」を主導していたとされる。
国際原子力機関(IAEA)によると、この計画は2003年に終了している。しかし、イスラエルが2018年に入手した極秘文書からは、ファクリザデ氏がプロジェクト・アマドを引き継ぐ新たな計画を主導していることが分かったという。
イランと敵対するイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はかつて、演説でファクリザデ氏の「名前を覚えておくように」と語っていた。
一方のイランは、イスラエルが2010~2012年の間に、イランの核科学者4人を暗殺したと非難している。
アナリストからは、今回の暗殺はイランの核開発を止めるためではなく、2018年にドナルド・トランプ米大統領が離脱した核合意に、ジョー・バイデン次期米大統領が再び参加するのを防ぐためだったのではないかとの分析も出ている。
イランは2015年、イギリスやアメリカなど6カ国と核合意を結び、濃縮ウランの製造を制限すると約束した。しかしトランプ大統領が2018年に核合意から離脱を決めて以降は、イランもこの合意内容に抵触するようになった。
近年では、イランが濃縮ウランの製造を拡大しているという新たな懸念が浮上している。濃縮ウランは、民生用の原子力発電においても、核兵器製造においても、重要な要素。
"科学" - Google ニュース
December 01, 2020 at 01:00PM
https://ift.tt/2Jry7Bo
イラン核科学者暗殺は「遠隔操作で行われた」 葬儀で高官発言 - BBCニュース
"科学" - Google ニュース
https://ift.tt/2K980N7
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "イラン核科学者暗殺は「遠隔操作で行われた」 葬儀で高官発言 - BBCニュース"
Post a Comment